お客様の心を掴むために
人一倍苦労した
私だからこそできる
「トレーナー」という仕事。
実家が美容室で、物心ついた時から髪とかお化粧に興味がありました。就職の際はそういった関係の仕事に就きたいなと思い、地元の岡山県で化粧品会社に就職しました。美容部員として百貨店で13年勤務した後、結婚を機に東京へ。当時働いていた会社から「東京でも働かないか?」とお声をかけていただいたのですが、せっかくなら違うブランドで働いてみたいと思い、様々なブランドを見て回りました。
その中で、THREEのアイシャドウに目が留まりました。すごくキラキラしていたのです。実際にタッチアップしていただいた時に、色をしっかり乗せているのにちゃんと透け感がありました。業界用語でいうと「骨格が浮き出る」かんじ。肌馴染みもよく、一気に気に入ってしまいました。調べると、化粧品だけでなくスキンケアやヘアケア、足先のお手入れ、サプリなど、体のトータルケアができるブランドであることを知りました。「いったい何が主力製品なんだろう?」そういった興味とともに、「この会社で働きたい」と思うようになっていました。
THREEに入社して最初に配属になったのは渋谷の店舗でした。岡山時代は1日多くて5組の接客で、混雑時の番号札を配布することはありませんでした。渋谷では1日10組は当たり前で、忙しさに体を慣らすのに苦労しました。接客の仕方もぜんぜん違いました。以前は肌の診断機械などを使っていましたが、THREEは機械を一切使わず、カウンセリングのみ。昨日食べたものから聞くこともあるなど、お客様へのヒアリングにとても時間をかける接客でした。
私は岡山時代と接客スタイルを変えようと思い、取り組んでいました。それこそ昔は年輩のお客様と1時間しゃべりっぱなしとか、お客様の身の上話を聞くようなこともしていましたが、そうではなく、もっとクールでスマートな接客をしようと思ったのです。都会なので、地方の接客とは違うことをしなければと思っていたのかもしれません。しかしクールにやろうとすればするほど失敗しました。失敗を重ねる中、「本来の自分の接客スタイルとは何か?」を自問自答しました。たどり着いたのは、お客様とオープンマインドに自然体で向き合うこと。それに気づいて以降、地方であろうが都会であろうが、忙しかろうがそうでなかろうが、自分らしい接客を体現できるようになったのです。自分らしい接客をすればいい。そのことに気づいてからは私を信頼してくださるお客様がどんどん増え、1年でサブマネージャー、2年目以降はマネージャーを任せていただけるようになりました。
入社してから6年ほど、接客に関して実に様々な角度から研究し、工夫しました。その中でメンバーに伝えていたのは、「お客様のお話するスピードやトーン、雰囲気にこちらも合わせること」。私自身がクリエイター(販売員)の時に、無口なお客様との関係性の作り方で苦労したことがあり、試行錯誤の末編み出したのが、相手の空気に合わせることでした。自分が早口だからといって早口で話さないとか、年輩の方だからといって必ずしもゆっくり話すのは違うよねとか。あくまでもお客様個人個人に合わせてその場の空気を作ることが大切だということです。お客様満足は、自分らしい接客を探求することと、お客様の居心地の良い空気をつくることの掛け合わせから生み出されることに気づいたのです。
そのままマネージャーとして勤務し続けるかと思いきや、2023年の10月にトレーナー職に異動。6年現場におり、しかもうち5年間はマネージャーとしての勤務。このままマネジメント職で終わるのではなく、ここからでも新たな職域につけるとは思ってもみませんでした。商品の知識や精油の知識を教えていくのはもちろんですが、私に期待されているのは「接客ノウハウの伝授」。お客様に満足していただける接客とはどういうものか?それを後輩たちに指導するのです。私がトレーナー?と正直驚いている部分もありますが、自分がやってきた接客は間違いではなかったんだなと思えましたし、後輩の育成を通じてTHREEの発展に貢献できることを嬉しく思います。